目次
日常という水面にあなたの夢を投げ込んでみよう
夢を夢で終わらせたくないなら、言葉にしてみよう。
そしてその言葉を持って、信頼する人に伝えてみよう。
その時から、夢が持つ鼓動が人から人へ伝播していくだろう。
この作品は、ただ黙って夢を描いていても何も始まらないこと、自分の心で思うだけでは、何も現実化しないことを伝えたくて作りました。
バラの花は、形そのものの美しさよりも、私の場合は何枚も重ねられた花びらに神秘性を感じます。
堅い蕾から花が咲いた時から、花びらが次々と開いていく様子が、まるで水面の波紋が拡がっていくようなイメージを感じます。
これまで制作した作品で一番繊細な下絵になりました。
そのため、下絵を前にして最初の一刀めをいれるのが、とても緊張しました。
空にかざして見ると、より強く生命力を感じるから不思議です。
この作品は下に敷く色にによって、様々な表情を見せてくれます。
濃い色だと輪郭がはっきりしますが、逆に白っぽく明るい下地の上に載せると、
とても柔らかいふわっとした優しい印象になります。
細い線が多いので、線がちぎれてしまわないように祈りながら切り刻みました。
顔はちょっと幻想的に、そして皮膚の動きを感じるような生命力を蔓の線で表現しています。
こちらも顔だけで、約4時間以上集中して切りました。
草花の花飾りは、できるだけ優雅に、そして緩やかな流れを意識して切りました。
髪の毛の部分は特に緊張しました。
数本切っては替え刃を差し替えて、小さなスペースに10本ぐらい使いました。