丹後半島の経ガ岬に向かう途中に日本最古の「丹後風土記」に描かれている浦嶋子(浦島太郎)の物語の舞台となった浦嶋神社があります。
この神社は天長2年(825)当時の丹後の豪族であった浦嶋一族の業績をたたえて建立されたと伝えられています。
最初に手水舎を見て「あれ?これ五右衛門風呂では?」と思えるような大きな鉄釜が流用していたのが面白かった。こういうのも正式にあるのかな。
そして浦島太郎が神様として実在していたというのは驚きましたが、広い境内の奥に社殿があります。
社殿は、拝殿の後方に神明造りの立派な本殿があります。
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浦島太郎の物語は「日本書紀」まで遡る
ご祭神の浦嶋子は、丹後国与謝郡筒川の庄の浦嶋太郎の子で、その太祖が月読命の子孫。当地の領主であったという・・・と聞くと由緒正しき神の子孫ではないか?ということになり、昔話で抱いていた浦島太郎のイメージとはかけ離れたものとなります。
淳和天皇はこの話を聞いて「神となって戻ってきた」と浦嶋子を筒川大明神と名付けました。そして、閻魔大王に仕えていたとの伝説の残る小野篁を勅使として勅宣を述べ、小野篁は勅命をたまわって宮殿を御造営し、ここに浦嶋神社が創祀されたとのことです。
上記は「日本書紀」「丹後風土記」「万葉集」にも残る最も古いバリエーションの伝説で、私が知っている浦島太郎の物語は、室町時代の「御伽草子」に綴られた内容になります。
●浦島神社の概要
所在地/与謝郡伊根町本庄浜191
御祭神/浦嶋子
配祀/月讀命、祓戸大神
創祀年代は平安時代、淳和天皇の825年(天長2年)7月22日とされ、浦嶋子を筒川大明神として祀るのが始めであると伝えられる。
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