阿志都彌神社(滋賀県高島市安曇川町)~田園地帯の中心に鎮座するロウキリ神事がある神社~

阿志都彌神社(滋賀県高島市安曇川町)~田園地帯の中心に鎮座するロウキリ神事がある神社~
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京都・賀茂神社の御厨として創建~1000年以上前から受け継がれてきた神の里

琵琶湖から安曇川に沿って内陸側を進んでいくと田園地帯が広がります。その田畑に囲まれた中にあるのが阿志都弥神社(あしずみじんじゃ)です。
鳥居の前の用水路に近づくと大きな鯉がたくさん口を開けて寄ってきます。ずいぶんと人馴れしています。

境内は広く、とても静か。奥に拝殿があり本殿があります。
この阿志都弥神社は加茂大明神と昔は呼ばれていたそうで、京都にある賀茂神社の御厨であったという。

御厨とは、神様の台所という意味で食材を調達する土地という意味です。だから滋賀の田園地帯の中にあるのか。

阿志都彌神社(滋賀県高島市安曇川町)~田園地帯の中心に鎮座するロウキリ神事がある神社~
素朴な拝殿から本殿を見る
阿志都彌神社(滋賀県高島市安曇川町)~田園地帯の中心に鎮座するロウキリ神事がある神社~
拝殿の天井が凹んでいるのはロウキリ神事の竹籠を立てるためだろうか
阿志都彌神社(滋賀県高島市安曇川町)~田園地帯の中心に鎮座するロウキリ神事がある神社~
本殿(コロナ対策のために鈴が鳴らせないようになっていた)
阿志都彌神社(滋賀県高島市安曇川町)~田園地帯の中心に鎮座するロウキリ神事がある神社~
神様が休まれる部屋
阿志都彌神社(滋賀県高島市安曇川町)~田園地帯の中心に鎮座するロウキリ神事がある神社~

脈々と伝統が引き継がれているロウキリ神事

毎年9月にはロウキリ神事が行われます。
「ロウキリ神事」とは毎年9月23日に行われ、漢字で書くと「牢切り神事」となります。正式には「御牢開神事(みろうびらきしんじ)」。
これは安産祈願の神事。
まず拝殿中央に青竹(一辺11本~13本の四辺)を縄で結び 四角柱を立てる形で床から天井まで完全に囲います(拝殿正面の一部が切られて出入り口になる)。 

神主の祝詞奏上の後 巫女が竹篭の中に入ります。
そして出入り口は閉じられます。
狭い空間で鳴り物もなく 巫女が鳴らす鈴の音が響きます。
閉じられた竹篭の中で巫女が神楽を舞います。
神楽奉納が終わると 再び竹篭が開かれ巫女が出てきて、玉串奉奠があって式は終わります。

阿志都彌神社(滋賀県高島市安曇川町)~田園地帯の中心に鎮座するロウキリ神事がある神社~
葵祭の同じ葵の紋
阿志都彌神社(滋賀県高島市安曇川町)~田園地帯の中心に鎮座するロウキリ神事がある神社~
とてものどかな風景が広がっています。この先には安曇川が流れています。

●阿志都弥神社(アシズミ)の概要
・鎮座地/滋賀県高島市安曇川町川島615-1
・御祭神/島津彦命
・御由緒
明細書によると、創祀年代不詳。旧加茂大明神と称す。
明応2年船木城主佐々木能登守が社殿を再建する。
さらに寛文2年本殿、拝殿を再建する。明治9年村社に列格。
式内阿志都弥神社については現在論社とされる。

〔本殿〕三間社流造 間口二間 奥行一間三尺
〔拝殿〕入母屋造 間口二間 奥行二間三尺

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