龍穴神社本殿から奥宮へはGoogleマップが示す位置と経路を信じると間違っているので、必ず迷います。
境内に簡単な案内図と道標があるので、そちらを信じて進むと間違いはない。
龍穴神社から道路を南へしばらく進むと、左側に奥宮への道を示す標識が現れます。
しかし2021年7月の大雨や台風の影響で大規模な落石があり、現在は通行止めとなっています。しかし車や二輪は参道に入ることができないが、徒歩であれば上までいけるのでそのまま車道を上っていきます。
割れた大岩の間に流れるエネルギーの正体は?
15分ほど上ると天岩戸神社に到着。小さな鳥居をくぐってすぐにしめ縄で結ばれ、迫力のある真っ二つに割れた大きな岩が現れます。
好奇心から二つの岩の間に入って、両手を伸ばして触れてみるとビリビリと電流が流れてくるような・・・錯覚かもしれませんが、そんな感じがしました。
奥には小さな祠があり、静かにこの流域を守っているように思いました。
怖いほどの自然美と暗闇から感じる吉祥龍穴の龍の姿
さらに5分ほど上っていくと奥宮である吉祥龍穴に到着。入り口の鳥居をくぐってからは、ずっと下まで降りる細い階段を進みます。
やがて見えてくるのは、巨大な岩盤の上を滑るように流れる清流です。
清流は細くて、まるで龍が横たわっているように見えました。
階段を降り切ったところに奥拝殿があります。ここは土足厳禁なので靴を脱いであがります。ただし、雨などで濡れていることがあるので、その場合は備え付けのスリッパを使わせてもらいます。
奥拝殿の正面には清流を挟んで、岸壁が裂けたような縦長の穴がぽっかりと開いています。そこだけが真っ暗で、何か潜んでいるような気配を感じます。
伝承によるとここの龍神は、元は興福寺(奈良市)近くの猿沢の池に暮らしていたが、天皇のお召しがないのを悲観した采女(うねめ)が身を投げたのを嫌い、春日山中に逃れました。しかしそこでも亡きがらが多く、静穏な環境を求めて室生の地に移った、といいます。
今は龍神信仰が盛んですが、もともとこの地は日本古来の水の神を祀るアニミズム的な信仰だったのが、中国由来の大陸文化の影響を受けて龍神信仰へと変化したものと思われます。
龍穴神社奥宮 吉祥龍穴の概要
所在地/奈良県宇陀市室生
※GoogleMapsの表示位置と経路は間違っているため(2021年8月の時点)、龍穴神社境内にある案内地図を写真に撮って進むと良い。