次の作品はどんなものにしようか?
どのように描くか?
出されたテーマに対して、どう膨らませようか?
など、新しいことに挑む前段階として考えるアイデアもあれば、制作に行き詰まったときに次の手をどうするか?打開策を考えるアイデアもあります。
調子よくポンポンとアイデアが出てくる時もあれば、苦しみながら絞り出すアイデアもあります。でも私はどんなときも、アイデアを考える際に心掛けていることがあります。
恥ずかしいアイデアになっていませんか?
うん、なかなか、良い。これで行こう!とアイデアがそこそこ固まったとしても、直ぐに手をつけることはしません。
最低でも一晩か、長い時は一年ぐらい寝かしておくことにしています。
勢いで考えたアイデアは、独創的かもしれませんが、感情が暴走して独りよがりの使えないアイデアになってしまうことがほとんどです。
昔からよく言いますが、夜中に書いた手紙は朝読み返すと、恥ずかしくてとても出せるような代物ではないと。それと同じですね。
アップデートは潜在意識にお任せする
アイデアを寝かせるとは、どういうことか?
一旦自分の頭から切り離すことによって、高揚した気持ちが落ち着いて、これまで考えていたことを客観的に観ることができるようになります。
頭から切り離すとはいえ、完全に切り離すという意味ではなく、無意識下の潜在意識に続きを委ねます。
人間の脳は不思議なもので、意識して考えていなくても、眠っているときなどに、思考を整理して支離滅裂な部分を分かりやすく整えてくれます。
だから朝起きた時にアイデアのアップデートが始まったり、ボォーっとリラックスしている時に、アイデアが湧き出でくることがよくあります。
その状態でアップデートされたアイデアは、客観視しても分かりやすく伝わりやすいものに自然となっています。
制作途中でも、進行や描き方に迷いがでたなら、いったん現場を離れて、散歩をするなり体を動かしてみよう。しばらくすると脳がリラックスして、迷いの答えが自然と導かれるはずです。
私は今まで何度もアイデアがアップデートされる体験をしてきました。
独創的なアイデアは、誰もが理解できるものに変わり、大衆的で平凡なアイデアは個性的で奇抜な要素が加わったものに変わっていきます。
夢で見たアイデアは案外つまらない。つまらないアイデアを面白くする方法
朝起きて、これは面白い夢を見た!是非作品に仕上げよう!と興奮してメモに書き留めたとしても、数時間後に読むととてもつまらないものだったと知ってがっかりすることがあります。
私は面白い夢を見たときは、見たままのストーリーをメモしません。その夢か私に伝えたかったのは何なのか?その根幹となる要素を書き留めるようにしています。
その時書き留めた要素が、数日かけてユニークなアイデアへと成長することがよくあります。