関西のビジネス情報誌に掲載されました

2015年4月1日発行の『関西ビジネスサテライト vol.32』に掲載されました。
数ヶ月前に編集長の仲井さんより直接取材して頂き、とても素敵な記事を書いていただきました。

関西ビジネスサテライト

目次

コトバのたましいを切り抜く神仏切り絵師 秀多

「神仏切り絵師・秀多」出逢うべきコトバを探す独特の表現手法に迫る

神仏切り絵師秀多の措く切り絵の世界。「切り絵+写真+詩文」のスタイルーそれは魂に訴える世界のどこにもないアート作品である。秀多氏はナイフを握る。その一刀一刀に込められた魂が切り絵となり、紙に文様とコトバを浮かび上がらせる。

筆で描かれたものでもない、タイプで印刷されたものでもない。ナイフで切り取られたコトバだからこその鋭さをもって私たちに迫る。

「ゆるしの花」という切り絵作品がある。
バラの花の写真の隣に、どこかうつろな目をした女性が切り抜かれている。切り抜かれた文字は細くなったり、太くなったりしてしなやかである。
はじまりは「ゆるしてください、ゆるさないのはわたし」というコトバ。すべてひらがなで切りとられている。一瞬、経文のようにも見え、東洋的なうつくしさと力がにじむ。

秀多氏のコトバに対するこだわりは絶対的だ。「コトダマ(言魂)という言葉が日本にはありますよね。ひとつの文字にはひとつの魂の世界が宿るのです。ボクは切りとられた文字と写真が持つチカラ。それらを浮かび上がらせたいのです」。秀多氏はゆっくり力を込めて話す。

「どこかに文字を探している人がいる。それはすなわちどこかに自分の魂を探している人がいるということだと思うのです。」秀多氏のコトバは深いところから響くようだ。

京都の山科で育った秀多氏は幼い時から自然に触れて育った。山や川がそばにあり、足を伸ばせばびわ湖の広がりが感じられた。自分の中に自然というものが積もっていくように感じていたのだという。

高校卒業後、仏師のもとで東洋的な感性を学び、その後、彫刻やグラフィックデザインを修めた。

写真と切り絵を合わせるという手法をとったのは、「人とは違う表現がしたい」と願ったからである。いつしか人間の根源的な湧き上がるものに迫りたいと感じていた。

2年前から書き溜めた詩があり、詩のコトバを生かすための表現を模索しはじめる。「自分よりうまい切り絵師はいくらでもいる。ただ、自分は自分にしかできないやり方でこれしかないというものを作れるはずだ」。秀多氏の強い思いが作品を生み出す。

ひとつの作品を切り出すのに最低でも一週間。赦密で集中力を要する作業は想像を絶する。

オーダーメイドで秀多氏に切り絵を頼む人がいる。絵がほしいのだろうか。もしかしたら絵を欲しているのと同時に彼らは秀多氏に自分自身がこれから出逢うべき言葉の言魂を探してほしいのと感じているのかもしれない。

神仏切り絵師 秀多氏
大阪府高槻市真上町
https://kamikirie.com/
(取材担当:仲井美和)

※取材当時は作家名を「森山歩」としていたため、後日表記を現在の作家名「秀多」に修正。

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