幼いころ逆上がりが全くできなかった。
何度も何度も挑戦して、手のひらにできたマメをつぶしながらも練習したけど、できそうでできない毎日。
友達にも先を越されて、僕には無理かもと思って何気に挑戦したら、くるりと体が回転した。
気が付くと逆上がりができていた。
あまりにもあっけなかった。
あれからどれぐらいの月日が流れただろう。
久しぶりに触れた鉄棒は、とても小さくて、こんなに低かったのかなと自分の成長を思う。
でも、思い出に残るあのときの達成感の大きさは変わらない。
小さい鉄棒を見ながら、あのときの感動の大きさを思い出す。
無心に挑戦する素直さを忘れていたかもしれない。
さぁまた足で地面を蹴って回ってみよう。