日光菩薩は日光遍照菩薩とも呼ばれ、太陽の如く光を照らして苦しみの闇を消すといわれています。
この仏は薬師如来の脇侍で、日光菩薩と月光菩薩と三尊で祀られているのが基本的な姿です。
今回の切り絵は、薬師如来から若い菩薩二人に「少し修行してきなさい」「あそこに救いを求めている人がいるから行ってきなさい」と使命を与えられて旅立つ姿を絵にしたいと思って作りました。
有名な仏像や仏画にあるような悟ったような姿では描かずに、まだ若くてなんでも学び吸収したいという意欲に溢れた姿をイメージ。そして若さゆえの少し不安な表情も持たせました。
何か目標に向かっている途上にある人に、一緒に寄り添いながら歩んでくれる、そんな人を照らす仏、それが今回の日光菩薩切り絵のコンセプトです。