美術鑑賞– category –
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HASEO写真展〜もっと美しい世界へ〜を見た感想
HASEO氏というカメラマンがいる。私はHASEO氏の作品が持つ強烈なインパクトと、世界観に魅了されたにファンの一人です。 圧倒的な生命力を感じる作品が凄すぎて 2021年3月に大阪の梅田にある阪急百貨店で個展が開催されていたので観に行きました。会場に踏... -
約束事は守れば仏像造形の定義は自由
仏像は発祥から現代に至るまで、それぞれの姿がその時代に合わせて変化しています。 多くの日本人は、地蔵菩薩や阿弥陀如来、不動明王、観音菩薩と聞けば、なんとなくその姿を知っているはず。 仏像の姿は仏教が日本に伝わってからは、独自に変化していっ... -
劇団壱劇屋「猩獸」から得た描きたい人間像
私が小劇場で行われる演劇が好きになったきっかけは劇団壱劇屋の舞台。 劇団壱劇屋の舞台は、迫力満点の殺陣が十分すぎるぐらいに堪能できるのと同時にセリフのない物語でも泣かせてくれるという素晴らしいものです。 ちょうど一年ぐらい前の2019年3月に劇... -
カラヴァッジョ展~黒が描く情感のドラマ~
大阪あべのハルカス美術館で行われている「カラヴァッジョ展」を観てきました。 カラヴァッジョは17世紀バロック絵画の創始者で、イタリアが誇る天才画家、ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(1571-1610)。 光と闇の交錯する劇的な絵画空間... -
孤独な鬼の生き様に自分自身を見る
セリフが無く、音楽と効果音と演者のみの舞台は、物語の没入感が半端ない。 日本を代表するノンバーバル劇団と言えば、大阪に本拠を置く壱劇屋だ。 2018年の夏、壱劇屋さんのワードレス舞台『独鬼』を観劇したときの胸の高鳴りは今も忘れることがない。 劇... -
浮世絵最強列伝
2018年の初秋、京都市にある相国寺承天閣美術館で行われていた「サンタフェ リー・ダークスコレクション 浮世絵最強列伝~江戸の名品勢ぞろい~」という展覧会に行ってきた。 この展示内容は、浮世絵の誕生から隆盛期に至るまでの作品が集められていた。 ... -
感性が刺激された!仕事終わりの入江明日香展
感動と刺激的な入江明日香展~細密のファンタジー ミクスドメディアという技法で魅力的な絵をたくさん発表されている入江明日香さんの展覧会「入江明日香展~細密のファンタジー」に行ってきました。 画集をほぼ毎日眺めているぐらい好きな画家さんです。 ... -
形にこだわる自分が恥ずかしくなる~国立国際美術館 開館40周年記念展「トラベラー」
私は昔から旅をすることが大好きです。 遠く離れた土地を旅することも、精神世界の異次元を旅することも、好きです。 大阪中之島にある国立国際美術館では、「トラベラー」と題した展覧会が開催されています。 「トラベラー」とは、観覧者、つまり私自身の... -
ブリューゲル「バベルの塔」展を観てきました
ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展 - 国立国際美術館 東京でも話題になり、NHKの日曜美術館でも放送されていた展覧会「ブリューゲル「バベルの塔」展」を大阪中之島にある 国立国際美術館で観てきました。 この展覧会に何を期待していた... -
ベルギー奇想の系譜展を訪れて、画家の奇抜な頭の中を探検する~その4~
なぜ、ルーベンス絵がここに展示されているだろう? 最初にそう思いましたが、ルーベンスも幻想的な絵画をいくつか残しています。 どこが奇想なのか? それはルーベンスの絵画に、「恐れ」や「怒り」という感情を、肉体の筋肉の躍動で描き分ける手法にあるのではないでしょうか? -
ベルギー奇想の系譜展を訪れて、画家の奇抜な頭の中を探検する~その3~
ヒエロニムス・ボスやピーテル・ブリューゲルは、どんな夢を見たのだろうか? 心霊現象やホラーをテーマにした漫画家は、毎日が悪夢ばかり見て気が変になりそうという話を昔聞いたことがあります。 これだけ異様な怪物をたくさん描いていたら、本当に夢に出てきて悩まされそうなのですが・・・ それとも陰陽師の操る式神のように、彼らは怪物たちを操り、絵を手伝わせていたのでしょうか? -
ベルギー奇想の系譜展を訪れて、画家の奇抜な頭の中を探検する~その2~
ヒエロニムス・ボスやピーテル・ブリューゲルのように、奇想の先駆者とも言える画家が自由に表現したい世界を描いていることが、なんだか良いなぁと思います。 宗教画だから…という制約をさらに一歩踏み越えていった先に見えたものを描く、その姿勢がとても面白いです。 -
ベルギー奇想の系譜展を訪れて、画家の奇抜な頭の中を探検する~その1~
兵庫県立美術館で開催(2017年5月20日~7月9日)されている「ベルギー奇想の系譜展」を観覧してきた。 最初にこの展覧会を知ったのは、美術館に置いていた案内チラシです。 細かく描かれた奇妙な絵本の1ページのような絵、なんだこれは?でも、面白そう…と思ったのが観たいと思ったきっかけでした。 -
木を依代に仏と対話してきた日本人の信仰心を感じて観た「木×仏像」
平安期ぐらいの素朴な仏像は、木彫の技術も拙く、一木造りで作られた仏像は魂が宿り、表現し難い強い生命力を感じます。 数百年以上の時を経て、木が風化しても、虫に食われて朽ちかけていても、長いときを刻んできた分、感じる生命力はより強さが増している気がします。 どんな姿になっても、中に宿る魂を敬い尊ぶ精神は、日本人の信仰心ならではかもしれません。 -
快慶~日本人を魅了した仏のかたち(奈良国立博物館)を観た感想
快慶と運慶の作風や制作に対する姿勢の違いから、僕は快慶を強く惹かれていた。 運慶は天部や明王など、力強い作風が特長で関東の武士からの発注が多かったのに対して、快慶は阿弥陀如来や観音など凛として優しい作風が特長で、寺院からの発注が多かったそうです。 今回の展覧会を通して、また違った快慶の魅力を堪能したいと思います。 -
池田学展 The Pen ー凝縮の宇宙ー(金沢21世紀美術館)に行ってきました!
池田学さんの制作シーンを事前に映像で見てきましたが、本当にGペンや丸ペンを使用して描かれていることに驚きました。 握りこぶし大のスペースを描くのに、1日かかるという話も十分にうなずけます。
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