技と創意– category –
アートに関して思うことや美術鑑賞、展覧会参加情報など
Thoughts, intellection and wisdom.
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浮世絵最強列伝
2018年の初秋、京都市にある相国寺承天閣美術館で行われていた「サンタフェ リー・ダークスコレクション 浮世絵最強列伝~江戸の名品勢ぞろい~」という展覧会に行ってきた。 この展示内容は、浮世絵の誕生から隆盛期に至るまでの作品が集められていた。 ... -
「動き」を切り絵で表現する方法はあるのか?
漫画のように様々な線を多用した「動き」を切り絵で表現できないだろうか?ふとそう思った。 風の流れ、水の流れ、降りしきる雨、水面に落ちる水滴、風を切る人の動きなど、その存在が動いているような錯覚を切り絵で表現できないだろうか? 風に揺れる木... -
陽の世界と陰の世界~BABYMETAL~
BABYMETALに見た陰陽の面白さ 同じ素材やコンテンツでも陽の視点で見たり、陰の視点で見ると全く違うものになる。 BABYMETALワールドツアーファイナルとなる神戸のライブに参加しながら、その意味が自分の中に響いてきました。 2018年のBABYMETALはこれま... -
神々の祝宴
天河神社の弁天様の笑顔をイメージして作りました 友人でもあり和の先生でもある方がご結婚されるということで、お二人をテーマにした切り絵を制作しました。 最初の構想では、絵葉書ぐらいの大きさでお二人の似顔絵を描いて、サラッと切っちゃおうと思っ... -
他人と比較ばかりしていると自分自身が迷走する
この社会はとかく他人と比較されます。同様にモノやサービスに対しても、複数を比較して「自分にとって…」という自己基準で選択をします。 人間はどこでもなんでも比較して、自分の立ち位置を確認しないと気がすまない生き物のような気がします。 比較する... -
感性が刺激された!仕事終わりの入江明日香展
感動と刺激的な入江明日香展~細密のファンタジー ミクスドメディアという技法で魅力的な絵をたくさん発表されている入江明日香さんの展覧会「入江明日香展~細密のファンタジー」に行ってきました。 画集をほぼ毎日眺めているぐらい好きな画家さんです。 ... -
形にこだわる自分が恥ずかしくなる~国立国際美術館 開館40周年記念展「トラベラー」
私は昔から旅をすることが大好きです。 遠く離れた土地を旅することも、精神世界の異次元を旅することも、好きです。 大阪中之島にある国立国際美術館では、「トラベラー」と題した展覧会が開催されています。 「トラベラー」とは、観覧者、つまり私自身の... -
【和展 其ノ漆】会場内の様子
2017年11月3日(金)~11月5日(日)に鎌倉市にある「Gallery 結」で開催された【和展 其ノ漆】。 アートプロデューサーの色さんからご縁を頂いたことからはじまり、「和」をコンセプトに全国各地から選出されたアーティストが集いひとつの空間を作り上げまし... -
和展に出品します!2017年11月3日~5日鎌倉
仏像をモチーフにした切り絵作品を、鎌倉で開催される「和展」にてはじめて公の場にて公開します。私自身が切り絵をこれから制作していく上で、生涯に渡って描いていきたいテーマとして「神仏の像」を選択するまでは、様々なアートの展覧会に足を運び、感... -
ブリューゲル「バベルの塔」展を観てきました
ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展 - 国立国際美術館 東京でも話題になり、NHKの日曜美術館でも放送されていた展覧会「ブリューゲル「バベルの塔」展」を大阪中之島にある 国立国際美術館で観てきました。 この展覧会に何を期待していた... -
ベルギー奇想の系譜展を訪れて、画家の奇抜な頭の中を探検する~その4~
なぜ、ルーベンス絵がここに展示されているだろう? 最初にそう思いましたが、ルーベンスも幻想的な絵画をいくつか残しています。 どこが奇想なのか? それはルーベンスの絵画に、「恐れ」や「怒り」という感情を、肉体の筋肉の躍動で描き分ける手法にあるのではないでしょうか? -
ベルギー奇想の系譜展を訪れて、画家の奇抜な頭の中を探検する~その3~
ヒエロニムス・ボスやピーテル・ブリューゲルは、どんな夢を見たのだろうか? 心霊現象やホラーをテーマにした漫画家は、毎日が悪夢ばかり見て気が変になりそうという話を昔聞いたことがあります。 これだけ異様な怪物をたくさん描いていたら、本当に夢に出てきて悩まされそうなのですが・・・ それとも陰陽師の操る式神のように、彼らは怪物たちを操り、絵を手伝わせていたのでしょうか? -
ベルギー奇想の系譜展を訪れて、画家の奇抜な頭の中を探検する~その2~
ヒエロニムス・ボスやピーテル・ブリューゲルのように、奇想の先駆者とも言える画家が自由に表現したい世界を描いていることが、なんだか良いなぁと思います。 宗教画だから…という制約をさらに一歩踏み越えていった先に見えたものを描く、その姿勢がとても面白いです。 -
ベルギー奇想の系譜展を訪れて、画家の奇抜な頭の中を探検する~その1~
兵庫県立美術館で開催(2017年5月20日~7月9日)されている「ベルギー奇想の系譜展」を観覧してきた。 最初にこの展覧会を知ったのは、美術館に置いていた案内チラシです。 細かく描かれた奇妙な絵本の1ページのような絵、なんだこれは?でも、面白そう…と思ったのが観たいと思ったきっかけでした。 -
木を依代に仏と対話してきた日本人の信仰心を感じて観た「木×仏像」
平安期ぐらいの素朴な仏像は、木彫の技術も拙く、一木造りで作られた仏像は魂が宿り、表現し難い強い生命力を感じます。 数百年以上の時を経て、木が風化しても、虫に食われて朽ちかけていても、長いときを刻んできた分、感じる生命力はより強さが増している気がします。 どんな姿になっても、中に宿る魂を敬い尊ぶ精神は、日本人の信仰心ならではかもしれません。 -
快慶~日本人を魅了した仏のかたち(奈良国立博物館)を観た感想
快慶と運慶の作風や制作に対する姿勢の違いから、僕は快慶を強く惹かれていた。 運慶は天部や明王など、力強い作風が特長で関東の武士からの発注が多かったのに対して、快慶は阿弥陀如来や観音など凛として優しい作風が特長で、寺院からの発注が多かったそうです。 今回の展覧会を通して、また違った快慶の魅力を堪能したいと思います。